小笠原諸島から伝えたい台風対策 〜 命を守り、台風後の生活に備えるために 〜

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こんにちは、夏野葉月@小笠原諸島です。
この記事は2019年の台風19号のときに台風対策を紹介した記事です。
2020年年9月2日に発生した台風10号も、2019年の台風19号あるいは伊勢湾台風並みに勢力が強いことが予想されます。
私が私自身や友達のために調べた小笠原諸島の台風対策の方法をシェアします。
小笠原の住民の方は台風対策がしっかりしているので、命を落としたり被害にあうことが少ないです。
台風の進路上にお住まいの皆さま、命の安全を第一にしっかり対策してくださいね。
皆さんの参考になれば幸いです。
それから良かったら、この記事のシェアをぜひお願いいたします。

1:絶対にしてほしいこと

1.1 暴風域に入ったら、絶対に屋外に出ない。

1.2 沿岸地域の平地、河川の氾濫、土砂災害の予想される地域にお住いの方や木造住宅の方は、事前に避難所や安全なエリアへ避難をする。

1.3 家屋の破壊や洪水などが起こったときのために、最寄りの避難先と避難ルートを確認する。

1.4 避難が必要になったときのために、貴重品や生活用品を詰めた避難セットをデイパックなどに準備する。

1.5 避難などやむえない移動のときに傘を使わない。雨合羽もしくはレインスーツを事前に用意する。

1.6 通電火災を防ぐため、避難をするときはブレーカーを落とす。同じく停電後も落とす。

1.7 現金と小銭を手元に多めに用意する。長期停電によりATMやクレジットカードは使えなくなることを前提に行動する。

2:情報収集や連絡手段を準備する

2.1 停電後の情報手段としてラジオを準備しておく。避難の可能性を考え、電池で動く小さいものが良い。

2.2 公衆電話の使用のために10円玉やテレホンカードを用意しておく。

2.3 NTTの災害伝言ダイヤルの使い方を家族で確認する。

2.4 スマホや携帯用にモバイルバッテリーを準備しておく。

2.5 携帯やスマホやタブレットやパソコンはしっかり充電しておく。

2.6 携帯やスマホの節電設定(機内モードや起動アプリ)を確認し、電気を使わないようにする。

2.7 携帯の基地局が倒れるなど携帯が繋がらなくなることを想定し、必要な情報は事前にネットで調べ、プリントアウトしておく。

3:用意してほしい道具

3.1 懐中電灯あるいはヘッドライトと電池を用意しておく。ヘッドライトは両手が使えて避難や調理のとき便利でおすすめ。

3.2 傘は使えないと考え、雨合羽もしくはレインスーツを用意しておく。アウトドアメーカーの通気性の良いレインウェアが便利。

3.3 スマホや携帯用のモバイルバッテリーを用意しておく。USB入出力できる充電池タイプやソーラーバッテリーもおすすめ。

3.4 停電が長期化したときのために、食卓に置いて使えるランタンタイプの懐中電灯もあると便利。

3.5 懐中電灯やラジオ用に電池を多めに準備しておく。

4:いざというときの医療に備える

4.1 常備薬を多めに用意する。

4.2 持病のある人は電話の通じるうちにかかりつけの病院や主治医に、医療機関にかかれない場合の対処法を聞いておく。

4.3 近所の救急でかかれる病院の住所や連絡先を紙や手帳に書き留めておく。スマホやネットが使えなくても行けるように準備する。

5:家屋を守る

5.1 雨戸はしっかり閉める。雨戸のない窓には段ボールやベニヤ板で保護する。

5.2 どうしても防げない窓は内側から飛散防止シートや養生テープで補強し、ガラスが破れたときの被害を少なくする。

5.3 窓付近に壊れやすいものや装飾品を置かない。万が一窓が壊れたときに室内に飛散するのを防ぐため。

5.4 屋外で固定されていないものは全て屋内に移動する。鉢植えは室内に、物干し竿は外して保管する。

5.5 パソコンやカメラなど濡れて壊れたら困るものは、破損の少ない場所や部屋に移す。

5.6 屋根の瓦などは壊れるたときのことを考え、バケツや古タオルを用意する。

5.7 プロパンガスを使用している場合は、固定されているか確かめる。火災を防止するため、台風が近づいたら元栓を閉める。

5.8 住宅保険の風災特約付き(台風被害に対応)に加入する。未加入だったら加入できるか確認する。

6:車を守る

6.1 ガソリンは常に満タンにしておく。停電が起きたら滅多に給油できなくなるので、計画的にガソリンを使う。

6.2 フロントガラスは飛来物による破損を防ぐために、壁や建物側に向けて車を駐車する。

6.3 可能ならガレージや地下駐車場に車を駐車する。

7:台風による気圧変化へ対策する

7.1 家や車やガレージの密閉を避ける。気圧の急変化によって起こる爆発を防ぐため。

7.2 玄関以外の家中のドアを全部開けておく。

7.3 車をガレージに置いてある場合は、運転手席側の窓ガラスをほんの少し開けておく。

7.4 家や車の換気扇を開けておく。水が入る構造の場合は、濡れても大丈夫なようにタオルなどを敷いておく。

8:食料を準備する。

8.1 水をしっかり備蓄する。飲料水としてペットボトルの水を多めに買っておく。

8.2 火を使わないで食べられるもの(缶詰・レトルト)を用意する。

8.3 お湯を注いで食べられるもの(アルファ米、カップラーメン)を用意する。

8.4 お米や日持ちする食材を多めに用意する。

9:被災後の生活に備える

9.1 最低1週間の長期停電は覚悟し、事前に備えをする。

9.2 停電により水道が使えなくなるので、断水対策をする。

9.3 風呂桶やバケツに水を貯め、トイレなどの生活用水として使う。

9.4 停電や断水中は洗濯ができないので、事前に洗濯をしておく。

9.5 下着の替えがなくなることが予想されるので、女性はおりものシートや生理用品を用意しておいていざというとき使う。

9.6 カセットコンロやガスボンベを用意する。また都市ガスより電気のほうが復旧が早いので、電気ポットもあると便利。

10:参考となる情報

米軍(アメリカ海軍):台風情報
Joint Typhoon Warning Center (JTWC)
https://www.metoc.navy.mil/jtwc/jtwc.html

気象庁:台風情報
http://www.jma.go.jp/jp/typh/

東京都:東京防災(防災対策の情報がたくさん載っています)
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/1002147/

西水美恵子:Facebookページ
https://www.facebook.com/SimplyMieko.Official/

この文章を書くにあたって小笠原に住む友人たちや元世界銀行副総裁の西水美恵子さんのFacebookでの投稿を参考にさせていただきました。
2017年に英領ヴァージン諸島でハリケーン・イルマによる被災を経験した西水さんの投稿は非常に説得力に溢れています。
皆さんも西水さんの投稿をぜひ読んでみてください。

11:最後に

長い文章を読んでいただき、ありがとうございます。
きちんと対策すれば、大きな台風でも被害を防いだり減らすことができます。
いまからでも間にあいます。しっかりできる限りの対策をなさってください。
皆さんと皆さんのご家族や大切な方の安全と健康を心から願っています。

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