小笠原で栽培されている国産珈琲『小笠原コーヒー』を堪能しよう

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本当の国産珈琲が飲みたい! 
そんな夢を抱いた珈琲好きな人は少なくないのではないでしょうか。
東京都小笠原諸島父島には小笠原産コーヒー豆を栽培する農園が幾つかあります。
今回は小笠原コーヒーと呼ばれる、小笠原の珈琲について紹介します。

日本のコーヒー栽培は、1878年(明治11年)頃に小笠原ではじまりました。
戊辰戦争で旧幕府軍として活躍した榎本武揚公が、新政府に招かれ外務大臣に就任する中でオランダへの留学中にコーヒー栽培に興味を持ち、コーヒー栽培を小笠原で試すよう命じたのがはじまりと言われています。
当時の小笠原諸島には多くの熱帯植物が試験的に導入されました。
持ち込まれた熱帯植物の一つに、インドネシアのジャワ島より移植されたコーヒーの苗木がありました。
小笠原に持ち込まれた苗木は風土・気候に適応し、4年後見事収穫され、栽培は成功しました。
いまでも小笠原父島小曲地区には「コーヒー山」という地名が残っています。

ただし、このときは明治政府の実験栽培のみで終わり、一般での栽培はされませんでした。
なぜなら当時の小笠原村は現金価値の高いサトウキビや南瓜の栽培に力を入れており、収益面に劣るコーヒー栽培は一般島民の間に浸透しなかったようです。
やがて栽培されたコーヒーの木は放置され、野生化していきます。
その後、太平洋戦争が始まり、小笠原も戦火に巻き込まれました。
そして戦争終結後の占領と返還を経て、いま小笠原では新たに小笠原産コーヒーの栽培が行われています。

Nose’s Farm Gardenを経営する野瀬昭雄さん・もとみさん親子は小笠原村長谷にある農園で、小笠原コーヒーの栽培に取り組んでいます。
小笠原コーヒーの収穫時期は10月からはじまります。
「コーヒーチェリー」と呼ばれるコーヒーの実は赤く輝いた色をしていて、とても可愛いです。
この実をひとつひとつ手で摘み取ります。
コーヒーチェリーの中にはコーヒー豆が2粒入っています。
コーヒー豆を天日で乾燥させ、薄皮を剥いて飲むための豆のできあがりです。
Nose’s Farm Gardenでは通販での販売の他に、農園での収穫体験のできるコーヒーツアーも行っています。
また東京都内ですと新丸の内ビルにあるカフェアパショナートでも小笠原コーヒーを飲むことができます。
もし小笠原か東京に行く機会がありましたら、ぜひ小笠原コーヒーを堪能してみてくださいね! 

■ Nose’s Farm Garden(野瀬農園)
住所:〒100-2101東京都小笠原村父島字長谷
電話/FAX:04998-2-3485
メールアドレス:nosefarm@yahoo.co.jp
Facebookページ:https://www.facebook.com/NosesFarmGarden/
ホームページ:http://www.ne.jp/asahi/bonin/island/index.html

■ カフェアパショナート 新丸の内ビル店
住所:東京都千代田区丸の内1-5-1新丸の内ビルディングB1
電話:03-3211-3660
ホームページ:http://www.caffeappassionato.jp/

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